本日の更新は、非常にローカルなネタです。新規開設路線のニュースをチェックしていて個人的に「おおっ!」と思ったので記事にしてみました。
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自国や相手国以外の航空会社が運航する「以遠便」
2点間を結ぶ国際航空輸送において、始点・終点いずれの国でもない、第三国の航空会社が運航する便を「以遠便」と呼びます。エアラインファンとしては、胸のときめく単語ですが、ふと気づくと、その数は非常に少なくなってしまっているように思えます。
例えば東京〜バンコク間を例に取ると、10年ほど前までは、
・ユナイテッド航空
・ノースウエスト航空(現デルタ)
・エアインディア
・エジプト航空(マニラにも立ち寄っていた記憶が)
・ビーマン・バングラデシュ航空
・パキスタン航空
・イラク航空(これはもっと時代を遡るかな…?)
と多彩な顔ぶれの航空会社が飛び交っていました。
しかし、21世紀に入ってから、比較的小型であっても航続距離の長い機材が台頭。この為、発展途上国の乗り合いバスのごとくあちこち停まって客を拾うスタイルから、適切なキャパシティの機材でPoint-to-Pointの直行便サービスを提供する方向に業界のトレンドがシフトしました。この結果、以遠便の数は目に見えて減少しています。
カタール航空の「以遠便」
そんな中、比較的積極的に以遠便を運航しているのが、中東はドーハを拠点とするカタール航空です。
とはいうものの、東南アジアで運航されている以遠便は、バンコク=ハノイ線(B77W)とホーチミンシティ=プノンペン線(B787)の2路線だけ。つい最近までシンガポール=デンパサール線(B77W→のちにB787)という日本人にも使い勝手の良さそうな路線が飛んでいましたが、これは残念ながら運航休止(デンパサール便がドーハからの直行便に変更)となってしまいました。
「既存の路線に以遠権区間を継ぎ足し、路線延長する形で新規の就航地を開拓する」というのがカタール航空のやり方なのでしょう。この方法で、それなりの需要が見込めるようであれば、晴れて直行便化してネットワークに本格的に仲間入り。鳴かず飛ばずであれば、そのままサクっと廃止。この方法は非常に合理的であるように見えます。
そういえば、Teppei101のTeppeiさんがバンコク=ハノイ線の搭乗記を公開していました。この便もガラガラでなかなか楽しかったようです。手軽にカタール航空のビジネスクラスに搭乗できて、貸切キャビンを堪能できるかも!というのは最高ですね!
このように増えたり、減ったりするのがカタール航空の以遠便ですが、ここに今年の冬からヤンゴン=チェンマイ線が加わります。
カタール航空のドーハ=ヤンゴン=チェンマイ線
上記情報が掲載されていたroutesonline.comによると、カタール航空は既存のドーハ=ヤンゴン線を延長する形で、2016年12月16日よりタイ第二の都市チェンマイに就航するとのこと。運航便数は週5便。なかなか良い感じのフリークエンシーです。
なお、カタール航空はミャンマーから第三国への以遠権を有しているため、ヤンゴン=チェンマイ間だけの購入も可能となるようです。
(画像出所:Planespotters.net)
既存の東南アジア以遠権路線の機材はB77W/787ですが、このチェンマイ線はA330。カタール航空のフリートとしては場末感漂う機材でよいですねー。
ちょうど、今年の年末はミャンマー行ってみようかね!と知人と話していた所でしたので、旅程の中に組み込んで乗ってみたいと思います。
カタール航空はハードが充実していますし、客室乗務員も中東系御三家のなかでは一番あたりがフレンドリーで、よいクルーが揃っている印象です。カタール航空の以遠権路線は、LCC+αの料金で乗れてしまいます。東南アジア内周遊旅行に取り入れると、旅行のよいアクセントになるのではないでしょうか!