2015年にSPGの “A Tribute Portfolio Hotel” に加盟した、The Hermitage Jakata (ジ・エルミタージュ・ジャカルタ)に宿泊してきました。オランダ植民地時代の1923年に建設されたコロニアル様式の建物を利用した、The Hermitage Jakarta。さて、果たしてどのような滞在になったのでしょうか。
総評(★★★★★)
オープンから日が浅いにも関わらずソフト、ハードともに高いレベルの良ホテルでした。個人的な評価では、都心にあるKeraton At The Plazaを抑え、ジャカルタのベストSPGプロパティです!
料金帯もここ最近は一泊Rp.2百万(日本円換算18,000円くらい)〜まで値下がりしてきており、コストパフォーマンスも良好だと言えましょう。
90室しかないこぢんまりとしたホテルですが、稼働率はそれほど高くない印象。どちらかというと宴会やレストランで稼いでいる印象でした。
スモッグや激しい渋滞でストレスの溜まるインドネシア生活。リフレッシュのため、週末をのんびり過ごすにはもってこいのホテルです!
客室(Grand Executive Deluxe Room 50㎡)(★★★★★)
元々は最安値カテゴリーで予約を入れていましたが、SPGプラチナ特典でスイートからすぐ一つ下のカテゴリーにアップグレードしてもらえました。
チェックインの際に「このカテゴリは全室1Fにあるのですが、それでも問題ありませんか?」と訊かれたので、どうして?と尋ねると…私のPersonal Preferenceに「高層階の客室を希望」という項目があったのだそうです。自分でチェックしたのも忘れていたのですが(笑)きっちりチェックしてくれていて驚きました!
Grand Executive Deluxe Roomはどうやらジュニアスイート的な位置付けのようで、ドアを開くと、すぐに目の前に広がるのは応接間。ここに小型のテレビと執務机も一緒に設えられています。天井にはシャンデリア風のランプと間接照明が。重厚感溢れるという感じではありませんが、それなりの雰囲気が出ており、良い感じです。
もう一枚扉を抜けると、寝室です。50平米を2部屋に区切っているので、どうしてもこぢんまりしてしまいますが、寝るだけの空間と考えれば申し分ない広さです。ヘッドボードの上には色鮮やかなジャワの伝統織物が掛けられています。新規開業ホテルだけあって、ベッド脇の電源もばっちり。変換プラグも快く貸してもらえます。
浴室との仕切りはガラス張りですが、ロールカーテンで内側から目隠しができる構造になっています。このあたりは近年のホテルの標準的な仕様ですね。
浴室(★★★★☆)
シンクはダブルシンク。長期滞在で小物が多い人にも十分のスペースが確保されています。
残念ながら、このカテゴリではバスタブは用意されておらず、シャワーのみです。シャワーはレインシャワーとハンドシャワー両方を装備。レインシャワーの位置が、本来あるべき位置よりも壁から離れた所に付いており、結果として水しぶきがシンク前の空間に飛び散りやすくなっていました。ここは一工夫ほしかったところかも。東南アジアはどうも水回りの施工がいい加減です。
バスアメニティはETROのものが奢られています。気合い入ってますね。インドネシアのホテルでは初めて見ました!
SPGプラチナ特典(★★★★☆)
・最安カテゴリ→Grand Executive Deluxe Roomへのアップグレード
・滞在中毎日の朝食ブッフェ or 500スターポイント
・プールバーでのカクテルアワー利用券(1杯/名)
という内容でした。事前のメールのやり取りでアップグレードをConfirmしてくれたり、非常に親身な印象でした。SPGメンバーの宿泊が、まだそれほど多くないのかもしれません。
朝食(★★★☆☆)
朝食は1Fのメインダイニング ”L’ AVENUE”にて。基本的にはビュッフェスタイルですが、メインだけ別途テーブルにてオーダーする方式です。ちょっと良いホテルではよくある形式ですね!
ビュッフェはどちらかというとインドネシア料理が充実。割とマイルドかつクリーミーなメニューがセレクトされているので、せっかくならばインドネシア風の朝食を試してみるのも良いかもしれません。
目の前の果物・野菜を指さして、フレッシュジュースを選べるコーナーは南国のホテルならではです。
フィットネスセンター(★★★☆☆)
おまけレベルです。プール脇のこぢんまりとした空間にあります。
ルーフトップバー&プール(★★★★★)
これは文句なしの雰囲気。特にルーフトップバーは、高感度な地元の若者で夜な夜な賑わっています。周辺に高い建物がないため、ジャカルタのスカイラインを存分に楽しめます。
以前利用したことがありますが、軽食は値段の割に今ひとつでした。一杯引っかけながら、夜景を楽しむというのが良い使い方だと思います。
スタッフ(★★★★★)
若手が多いですが、良く気の付くハイレベルなスタッフばかりでした。
高飛車なところもなく、インドネシア気質の良い部分が前面に出たサービスが展開されていました。
レストランの一部のスタッフは英語が怪しい感じもしましたが、手こずったら他のスタッフがカバーに入るでしょうから、問題ないレベルでしょう。
アクセス(★★★★☆)
ジャカルタのド都心であるHotel Indonesia前の噴水(Bundaran HI)から車で15分ほどと、ビジネスユースでも全く問題のない立地です。空港からは渋滞がなければ1時間強でしょうか。
国鉄Cikini駅徒歩5分ほどですが、このホテルに宿泊する人の中で、電車でやってくる!というのは超レアケースでしょう。
難点を挙げるとしたら、タクシー運転手への認知度の低さ。「CikiniのHermitageホテルに向かってくれ〜」と言っても、9割方が????という感じです。Uberでも手こずりますので、インドネシア語で場所が説明できない方は、フロントで必ずホテルカードをもらいましょう。
周辺環境(★★★★★)
The Hermitage Jakartaが立地するメンテン・チキニ地区は昔からの高級住宅地です。低層のお屋敷が軒を連ねる一方、道ばたの屋台で女中さんがサテーをつまみつつ井戸端会議を開催していたり、古き良きインドネシアの香りを濃厚に感じられるエリアです。
治安的にも全く問題ありませんので、ぜひのんびり散歩をしてみると良いと思います。ホテルから徒歩2分ほどの通りはジャカルタ屈指の骨董店街だったり。私には目利きがないので価値がよく分かりませんが、見る人が見れば面白い発見があるかもしれません。