Travelvisonの新着記事をチェックしていたら、面白いニュースを発見しました。
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Malindo Air の成田コタキナバルチャーター
インドネシア最大のLCC、Lion Airグループのマレーシア子会社 Malindo Air(マリンド・エアー)がHISのプログラムチャーターで日本にやってくるんだとか。以下、記事の主要部分を引用です。
マレーシアのフルサービスキャリアであるマリンドエア(OD)は、8月中に成田/コタキナバル間でチャーター便を1往復運航する計画だ。同社が日本に就航するのは今回が初めて。8月11日に成田発便を、15日にコタキナバル発便を運航する予定で、国土交通省に認可申請準備中だ。
エイチ・アイ・エス(HIS)によれば、チャーターは同社1社の買い取りで実施するもの。日本発の片道チャーターとしておこない、全席パッケージツアーで販売する。ツアーはすでに発売しており、予約は好調に推移しているという。運航機材はボーイングB737-900ER型機で、ビジネスクラス12席、エコノミークラス168席の計180席。
チャーター便の運航スケジュールは以下の通り。▽OD、成田/コタキナバル間 チャーター便運航スケジュール
OD8003便 NRT 09時00分発/BKI 14時00分着(8月11日)
OD8002便 BKI 00時30分発/NRT 07時30分着(8月15日)
ほほー。インドネシア人の日本へのビザ無し渡航解禁に伴い、そのうちLion Air本体がA330で乗り込んでくるのだろうと思っていたら、意外や意外。子会社のMalindoが先にやってきました。
エコノミーでも個人用モニターつき、シートピッチ32インチというまずまずの仕様なので、ややもするとマレーシア航空のB737-800よりも快適かもしれません。お盆休みの目玉商品ツアーの利用航空会社としてはまぁ悪くないでしょう。
Lion Air グループとは?
日本では馴染みのない航空会社ですが、今後、AirAsiaと並び、アジアの空を語る上で欠かすことのできないエアラインになりそうです。折角なので、簡単にまとめておきましょう。
1999年創業のLion AirはインドネシアのLCC。108機のB737NGシリーズと3機のA330を運航する、同国最大の航空会社となっています。また、アグレッシブな新機材発注も特徴で、現時点でのグループ全体での発注残は
・A320シリーズ:38機
・A320/321neoシリーズ:183機
・B737NGシリーズ:43機
・B737MAXシリーズ:201機
と合計400機以上にのぼっています。航空機製造2社にとっては、まごう事なき最重要顧客といえましょう(購入単価は安そうですが)
関連会社には
・Batik Air (インドネシアベースのフルサービスキャリア)
・Thai Lion(タイベースのフルサービスキャリア)
・Malindo Air(マレーシアベースのフルサービスキャリア)
があり、ボトムアップ式に東南アジアの空をジャックしていく戦略を取っているようです。
これだけ見ると、明るい未来の約束された新興国の先進的航空会社ですが、乗ってみると色々グダグダで引きつる!というのは、在留邦人の間では有名な話です。何がヤバイかといえば…
・機材がボロい
平均機齢4年という世界でも最も若いフリートを抱えているにも関わらず、機内は既に薄汚れてボロくなっています。後述する客層の悪さと、メンテナンスのいい加減さが原因です。
シートの隙間からピーナッツのかけらが大量にでてきたり、座面に謎の液体が付着していたりと、私の限られた搭乗体験のなかでも、トホホなエピソードには事欠きません。
・セイフティチェックがいい加減
客室乗務員は全くといって良いほど仕事をしません。そこらのスタバでくっちゃべってるFランインドネシア人大学生をそのまま乗務させているような感じです。(英語はメチャクチャです。たまに何を言っているのかわからないアナウンスがあります)
そもそも機内サービスらしいサービスがないのですが、離着陸時の安全確認も極めていい加減です。ベルト着用状況の目視確認はおざなりですし、座席のリクライニングが戻っていなくても完全無視です。シートピッチがキツキツなのにこれでは、緊急時にまともに脱出できるか疑問が残ります。
・客層がひどい
基本的には当該区間で最安値で移動したい旅客をターゲットにしている航空会社です。従って、客層のひどさはAirAsiaの比ではありません。
彼ら自身は決して悪い人たちではないのでしょうが、如何せん文明レベルが、航空旅行にかかる諸般のプロセスを満足に消化するだけの水準に達していません。
座席は汚しまくり、席を立ってはいけないときに立ち歩きまくり、大きく揺れると大声でお祈りを始める(こっちの方が怖いです)など、こちらに関しても枚挙にいとまがない状況です。
昨年は、暑がった乗客が離陸滑走中に非常用出口を勝手に開けてエラいことになったというインシデントがあったように記憶しています。事情聴取によると、熱かったので外気を取り入れたかったのだとか。お願いだから次回からは安心快適な鉄道で移動して下さい…って感じですね。
・遅延がひどい
機材繰りがカツカツなうえ、客層が残念なので乗降にも想定以上に時間がかかります。玉突きで遅れた結果、最終便のジャカルタ到着時刻が午前3時!ということもままあります。
この航空会社を乗りこなせるようになったら、世界中おおかたの民間航空輸送サービスに適応する、忍耐力を得られます。なお、社長はマリオ風です。
画像出典:Bloomberg
いやー、絶対乗りたくないですね。上記は大本のLion Airのお話しで、フルサービスキャリアの関連会社はもうちょっとマトモなはずです。特にMalindoとThai Lionは拠点国の安全基準に則ってオペレーションされているので、インドネシアの2社よりはレベルが高いと推測されます。
しかしながら
・急速なネットワーク拡大
・政府当局による安全規定の徹底が不十分
・稚拙なオペレーションと頻発するインシデント
が大事故発生のキーファクターであることは、歴史が証明しています(Air Frolida、Valujet、Korean Air等々…)。
日本人にとっては大した料金差額ではありませんので、ガルーダや他の非インドネシア系航空会社の利用をお勧めします。クソミソ書いていますが、実体験に基づくものなので、ご勘弁いただきたいところです。
そうはいうものの、Lion Airにも優れている点が
運賃の安さを置いておくと、男性陣にとって眼福な航空会社であるということに尽きるでしょう。
よく当ブログにコメントを下さるmakomakoさんが、四川航空最高やでー!!という記事を投稿されていました。ほへー、と思いながら読んでいたのですが、そういった側面ではLion Airもなかなかです。
全人口の90%をイスラム教徒が占めるインドネシアでこのスリットとは、怪しからん事この上ないと思うのですが、本音と建て前があるのが世の中というものです。
同社運航便に搭乗しなくとも、スカルノハッタ国際空港のそこかしこを闊歩していますので、BlueBirdタクシーなみに簡単に遭遇できることでしょう。英語力はヤバそうな感じなので、片言のインドネシア語で話しかけると、仲良くなれるかもしれません(試してないので不明ですが…)
まとめ
なんともくだらない記事を書いてしまったと若干反省ですが、読み物としては悪くないと思います。たまにはこういうのもありということで笑
私の中ではぶっちぎりに危なっかしい航空会社ですので、フックとなるニュースがあったのを良いことに、情報共有でした。
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