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徹底解剖!ジャカルタでのUber利用法

外国人が気軽に利用できる公共交通機関が存在しないジャカルタ。

以前に記事を投稿したタクシーと並び、利用価値大なのがUber。
手元のスマホで呼べて便利&快適なUberの、ジャカルタでの利用法・TIPSを解説します。

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ジャカルタにおけるUberの種類

ジャカルタで利用できるUberは、下記の三種類です。

・Uber X
言わずと知れた基本のUberです。ジャカルタで運用されているUberのうち、乗用車の9割くらいがUberXであるように見受けられます。

使用されている車種は、
Daihatsu Ayala
-Daihatsu Ayala
Toyota_Avanza
-Toyota Avanza/ Daihatsu Xenia
Toyota_Kijang_Innova
-Toyota Kijang Innova
-Honda Mobilio

あたりが中心です。一般タクシーと変わらないクラスの車種であると言えましょう。

・Uber Black
プレミアム版のBlackはXと比較すると大分台数が少ないです。呼びたいときに呼んだらスグ来る!というレベルには達していないように感じられます。

使用されている車種は

-Mitsubishi Pajero
-Toyota Fortuner

あたりのイメージです。なお、Toyota Kijang Innovaなど、XとBlackのボーダーである(と運転手が勝手に思っている)車は、X・Black両方で表示されることがあります。

Comparison
新興国仕様のInnovaがプレミアムカーとか、なんというご冗談を!という感じですが、現実にこういう運用が存在するので注意が必要です。

ジャカルタでは、電話でシルバーバードを呼べば、メルセデスEクラスなり、アルファードなりがすぐにやってきます。このことを考えると、UberBlackは利便性・バリューともに高いとは言えません

・Uber Motor
こちらはUberのバイクタクシーVersionです。渋滞の激しいジャカルタでは、以前からOjek(オジェック)と呼ばれるバイクタクシーが幅を利かせていました。

このようなバイクタクシーにおいても、シンガポール発のGrabやインドネシア地元企業のGOJEKが、スマホ配車サービスを数年前から展開中。Uberもこれを追いかけるような形で、このセグメントに参入しています。

Uber_motor

利便性は高そうですが、私はまだこのサービスを利用したことがありません。Ojek、渋滞にはまらず便利なのですが、運転手から手渡されるヘルメットが臭いことが多くて…ノーヘルは危険ですし、ちょっと敬遠してしまっています。

三輪タクシー、バジャイならばヘルメット問題はありませんので、Uberにはぜひこちらにも手を伸ばしていただきたいところ。運転手がスマホ持って無さそうですが笑

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ジャカルタでのUber料金のタクシーとの比較

UberXの場合、下記のような料金設定になっています。

基本料金(Car Rental):Rp 3,000
距離制料金(Fuel):Rp 2,001/km
時間制料金(Driver):Rp 300/分

参考までに、ブルーバードの運賃は

初乗り:Rp 6,500
距離制料金:Rp 3,500/km

なのでピーク時料金が適用されない場合は、料金面ではUber圧勝という感じです。

Tarrif_A

Tarrif_B

ただ、平日の夕方や週末を中心に、1.5~5.0倍のピーク料金が課されることもままあります。このような時は道路も激しく渋滞していますので、時間制料金もガッチリ取られるUberは非常に割高になってしまいます。

こういうときは、予めブルーバードをスマホアプリ予約しておくのがよいでしょう。

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車と運転手のクオリティ

★車のクオリティ

運転手に訊いた所、新車登録から3年以上経った車はUberとして登録できないらしく、なるほど新しい車が揃っています。ブルーバードタクシーと同等以上の快適性は担保されていると言って良いでしょう。

これまでの乗車経験で、車両の清潔さに問題があったのは一度だけ。その一回は、車内いたるところに大型の蟻が闊歩するという事案でした。なんかムズムズするなー、と思ったら蟻が這っててビックリ!エアコンなしのローカルバスかよって話で、目的地到着後速攻コンプレしました。

★運転手のクオリティ

こちらは残念ながら問題ありです。
運転手が個人所有しているケースはあまりなく、借りてきた車を使い、Uber運転手を専業として食べているケースが多いようです。従って、所得に余裕のあるアッパーミドルのお兄ちゃんというよりは、タクシー運転手と同等程度の庶民階層のオッサン・お兄ちゃんが運転していると考えた方が良いでしょう。

英語はタクシーより多少マシですが通じない場合も多いです。Uberのアプリやサービスに関する理解も今ひとつです。

スマホでオファーを受信したとき、Uber運転手は「①自分の現在位置とピックアップポイントの位置関係 ②顧客が向かおうとしている目的地 について納得した上で受注する」というのが大前提だと思っていました。

しかし、残念ながらジャカルタのUber運転手は、上記のように少し複雑な情報処理をするケイパビリティを持ち合わせていません。まず、致命的な事に地図をまともに読むことができない運転手が、一定数居ます。

今日乗車したUberは、ピックアップポイントに到着前、最後のT字路で、明後日の方向に向かって元気いっぱい走り去っていきました

Driver_error

。。。全然「間もなく到着」しなそうだったので、「コラコラ、お前逆や、今すぐUターンしろー!!」と電話しました。

また、基本的に「ピックアップポイントの詳細」は確認していません。過半数の運転手が目的地についても事前に理解していません

スーツケースを持って乗車しようとすると、「空港までですか、ミスター!」と勝手に誤解していたりします。「いやいや、全然違うから」という話になるのですが、勝手に期待したのを裏切られたからと言って、憮然とするのはやめてほしいですね。

いい人も居ますが、アホでしょうもないドライバーはそれ以上にたくさん居ます。一定レベルの知的水準に達しない人たちが従事していると、割り切って乗車する心構えが必要です。

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運転手のShow-up精度を上げるためのTIPS

運転手のスペックを上げることは不可能です。従って快適な乗車に繋げるためには、顧客の側が頑張る必要があります。日本人お得意の「お客様は神様です」精神とは対極のコンセプトですが、ここは南半球のカオスシティですから仕方ありません。

①「ピックアップの詳細」ではなく、SMSを送る
米国西海岸発のスマートなアプリ、Uberには「ピックアップの詳細」を入力する箇所があります。いちいち運転手と個別にやり取りしなくとも、必要な情報がいちどきに共有でき、大変スマートですね!という仕組みです。しかし、このスマートな機能は、南半球のあまりスマートでない人たちにとってはどうも理解しがたいもののようです。

私の過去の経験だと95%の運転手はここを見ていません。この情報に頼るのは、ほとんどおまじないのレベルです。従って、「ドライバーに連絡する」のメニューからSMSでピックアップ情報を送るのが良いでしょう。

Saya tunggu di XXXXXXXXX terima kasih.(XXXXに場所の名前を入れる)

という定型文を辞書登録しておくと便利です。

例えば、Jl. Tomang Rayaのセブンイレブンの前にいるという内容であれば

Saya tunggu di depan 7.11 Jl. Tomang Raya terima kasih.

グランドインドネシアショッピングモールの西ロビーで待つのであれば

Saya tunggu di West lobi Grand Indonesia Shopping Mall.

となります。

SMSを送ると、75%くらいの運転手が「あ、お客たまはXXXXで待ってるんだな(…でも、XXXXXってどこだろ。。)」と理解してくれます。
②お店の人に電話してもらう
レストランやショップ等にUberを呼ぶ場合は、この方法が使えます。インドネシアの店舗には大体の場合スタッフがワラワラいます。その中で、比較的聡そうな面構えのスタッフに、この場所を説明してくれ!と依頼すると、効果覿面です。

依頼する為のフレーズは、

Untuk sopir tolong menjelaskan lokasi sini (ウントゥック・スピル、トロン・ムンジュラスカン・ロカシ・シニ)

です。この呪文を呟きながら、発信状態にした電話を手渡せば、理解してくれるはずです。

このとき、如何にもぼーっとした顔のスタッフに依頼すると、大変な事になります。あなたをピックアップする予定だったUberは明後日の方向に流れていき、二度と目の前に現れることはないでしょう。

なお、乗車後に必要なインドネシア語は、タクシーと共通です。よろしければ、こちらの記事もご参照を!

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評価について

顧客→運転手の評価に関しては、他の都市と同じ基準で問題ないでしょう。

一方、運転手→顧客の評価は総じて辛めにつく傾向があります。自分の期待よりも目的地が近かったりすると、道中に雑談で和気藹々盛り上がっていたとしても、☆4をつけられるケースが多いです。

「そもそも目的地を理解しないで受注しているお前の問題だろ!」って感じですが、こういった場合を差し引いても、☆5は感覚値ですがなかなか付かない印象です。運転手の教育がしっかりしていないのか、評価基準がグローバルスタンダードに則って運用されていないように見受けられます。

どちらかというと5に近かった平均値が、だんだん低い方(☆4寄り)に引っ張られていくのは悲しいですが、恐らく構造的な問題なので仕方ないですね。

でも、日本や米国で乗車したときに「なんかこいつ評価低いなー、めんどくさい客かなー」とか思われるのは悔しいところ…

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まとめ

結構辛辣なことも書きましたが、ベース料金で利用できるならば非常にリーズナブルで良いサービスです。問題となるのは専ら運転手のクオリティですので、この部分についてはUberが本腰を入れて取り組み、いつか改善されることを期待しています。
余談ですが、昨年春、バンドンのシェラトンホテルに宿泊した際、クラブラウンジでUberの揃いのTシャツを着た集団に遭遇しました。話しかけてみると、バンドンでのサービスローンチのため、シェラトンを本部として泊まり込んでいるとのこと。

グループの誰もが流暢な英語を話す、全身からインテリ感が漂うイケイケな若者達で「うおー、この国の将来は君らにかかっとるぞー!!」と思う一方で、この人たちが設計したサービスを、運転手のおっさんたちに落とし込めるのか…少々心配になったのもまた事実です。。

以上、ジャカルタでのUber利用法に関する記事でした。




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