(Iberia A330-300 画像出典:Airliners.net)
ビジネスクラスシートのフルフラットシート化が一巡したところで、にわかに活況を呈しているのがプレミアムエコノミークラス。導入する会社が増える一方で、なんかコケてしまっているっぽい会社もちらほら…という感じですが、ブリティッシュエアウェイズとともにIAG(International Airlines Group)を構成するスペインのイベリア航空も「プレエコクラブ」に仲間入りです。
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イベリア航空のプレミアムエコノミークラス導入計画
Iberia.comに掲載されているニュースリリースによると、同社では2017年夏〜2018年にかけて、プレミアムエコノミークラスを新規設置するとのこと。
対象になる機材は…
・A330-300:8機全て
・A340-600:17機中13機
・A350-900:16機
の長距離フリート合計37機。他のキャリアでは殆どお払い箱になっているA340-600ですが、イベリアは今後もしぶとく使い続けるようです笑
16年冬スケジュールから開設される成田マドリッド線に充当される機材は、ここには含まれていないA330-200。従って、この機材での運航が続く限り、成田線ユーザーはプレミアムエコノミーの利用機会には恵まれなそうです。
機齢だけみればA330-200の方が-300より新しいので、この機材には意図的にPYを設置しない方針が存在するのでしょう。ある程度ビジネス需要が見込める路線はA330-300、足の長い機材が必要だけれども観光需要メインとなる路線はA330-200という使い分けを考えているのかもしれません。
イベリア航空プレミアムエコノミークラスのシートスペック
気になるシートスペックは下記のような感じ。
・2-3-2の横7列アブレスト(A330/340)
・シート幅19インチ
・シートピッチ37インチ
・可動式ヘッドレスト
・レッグレスト(最前列のみ)
・フットレスト(最前列以外)
ごくごく標準的なプレミアムエコノミーという感じですが、シートピッチ37インチはちょっと狭いかな…?とも。上級会員ならば無料で指定できるアメリカン航空のMain Cabin Extraのシートピッチが35-37インチですから、もう一声!という感じは無きにしも非ずです。
また、プレミアムエコノミークラスの付帯サービスとして挙げられているのは
・優先搭乗
・ノイズキャンセリングヘッドホン/アメニティキットの配布
・アップグレードされた機内食(アントレだけビジネスと同じ?)
といった項目です。
キャビンの様子に関しては、Iberia公式アカウントにアップされているこちらの動画が分かりやすいでしょう。
画像をよくよく見てみると、アメリカン航空のB777/B787や、キャセイパシフィック航空A350-900のプレミアムエコノミーシートと同モデルであるような気がします。キャセイは全席レッグレスト完備ですが、イベリアは最前列のみ。若干シートピッチが狭いという点も影響しているのかもしれません。
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まとめ
(Iberia A340-600 画像出典:Airliners.net)
流行に乗って(?)プレミアムエコノミークラスの導入を決定したイベリア航空。BAとの共同事業の対象となる路線が多い事を考えると、運賃水準は結構高めにセットされそうな予感がします。
BAと比較してビジネス需要が弱めな路線を多く抱えていることを考えると、ちゃんと定着するのか若干不透明なところもありますが、比較的affordableな運賃で快適に旅行するオプションが増えることは純粋に喜ばしいことでしょう!
イベリアの方針が変わらない限り、日本在住者が恩恵に預かれる場面は少なそうです。先述の通り成田線に投入されるA330-200はPY設置対象外機材ですし、航続距離を考えるとA330-300がスワップ投入されることもないような気がします。最新のA350-900の投入が待たれますね!
また、イベリアの大西洋線はBAに比べて特典予約が入り易い印象があります。British Airways Executive Clubはプレミアムエコノミーの必要マイル数が比較的お値打ち、かつ「オフピーク」特典の対象にもなります。燃油サーチャージや空港税もBAより安上がりですから、大西洋横断をアワード発券したい!という場合には良い選択肢になってくるかもしれません。
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