マレーシア航空 A350-900 ビジネスクラス搭乗記 MH1143便 ペナン→クアラルンプール

前回のエコノミークラス搭乗記から大分間隔が開いてしまいましたが、続いてビジネスクラスの搭乗記です。マレーシア航空 A350-900のビジネスクラスは一見A330-300と大差がありませんが、よく観察してみると細かなアップデートが為されています。一方で、これは好き嫌いが分かれそうだなというポイントも。そんな MH A350-900のビジネスクラスをレビューします。

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ペナン国際空港 マレーシア航空ビジネスクラスチェックイン マレーシア航空の「F区画ビジネス開放」はトリッキー!

比較的こぢんまりとした佇まいのペナン国際空港。マレーシア航空のチェックインカウンターは、どちらかというとエアアジアやマリンドの方が幅を利かせている感すらあるターミナルの向かって右側にあります。

地方空港という事もあって、KLIAのようなファーストクラス&ワンワールドエメラルド会員専用カウンターは設定されておらず、エメラルド〜ルビーまで等しくビジネスクラスカウンターでのチェックインとなります。とはいうものの、普段は737がヒョロヒョロ飛んでいる路線ですから、そう混雑するとも考えられず。全く問題無いでしょう。なお、チェックインと預け手荷物の受付締切は出発の45分前です。

前回の記事でも書きましたが、マレーシア航空のA350-900 はファースト/ビジネス/エコノミーの3クラス仕様。一方で、今回搭乗した便はいずれもビジネス/エコノミーの2クラス設定ですから、せっかくであればファーストクラス区画に座ってみたいもの。ということで、この区間、元々はファーストクラス区画の1Kを指定していたのですが、地上係員に手渡された搭乗券に記載された席番は1列後ろの2A。

オンラインチェックインで指定できたのに、それはないよー。と理由を訊いてみると「詳細は分からないのだが、KLの本社でファーストクラス区画のブロックをかけたようだ」とのこと。

今回の旅程での座席指定に関しては紆余曲折ありまして…

①予約発券時:BA-Gold情報を登録すると、PEN-KUL区間/KUL-BKK区間ともにF区画指定可
②予約から数日後:PEN-KUL区間のみ、ビジネスクラスの2Kに変更したとの連絡がMHから入る
③②予約から数日後:KUL-BKK区間も、ビジネスクラスの2Kに変更したとの連絡がMHから入る
④オンラインチェックイン:再び全区間F区画指定可に

と、右往左往させられるという状況でした。いやはや、典型的なダメーシア状態(笑)という感じですが、これくらいは半笑いで流せないと、マレーシア航空とはお付き合いできません。ブロックしたというからには今更覆らないでしょうから、2Kの搭乗券をそのまま受取り、制限エリアに向かう事にします。

ペナン国際空港のマレーシア航空指定ラウンジ – PLAZA PREMIUM LOUNGE

今回はクアラルンプール行きの国内線での出発ですので”Domestic Departures”の表示に従って制限エリアに向かいます。この空港は、KLIAと異なり、一箇所で集約してセキュリティチェックを行う方式。国内線という事もあり、チェックは割と雑です。利用者があまり多くないこともあり、ピークシーズンとはいえどもスムーズに通過する事が可能でした。

ペナン国際空港におけるマレーシア航空の指定ラウンジは”PLAZA PREMIUM LOUNGE”。セキュリティチェックを抜けてすぐ左手に入口があるので、迷う事はないでしょう。

ラウンジの内部はこんな感じ。ターミナルビルの内側に存在する為、窓がありません。従って、開放感は皆無。ただ、このラウンジで数時間もとぐろを巻く人は居ないでしょうから、特に問題無いのかも。

ラウンジ奥の方には供食コーナーが。サラダやフルーツ、パンなどコンチネンタルブレックファスト相当の品物は無料にて、それ以外のホットミールは有料での提供になっています。値付け自体はまずまず良心的な部類であるように思えますので、死ぬほどお腹が空いている!ということだったら、ここで注文するのもありかも。

そんなラウンジで時間を潰していると、搭乗予定便が約40分遅延するという情報が。Flight Radar 24 で確認してみると、確かに前便はちょうどKLIAを出発するところです(笑)。チームMHに入部後、速攻部のカラーに染まってしまった期待の新人ですが、まぁ慣らし運転期間中ですからね。大目に見て上げましょう。

当方は乗り継ぎ時間が3時間以上あったので、余裕をぶっかましていたわけですが、この遅延が発表されるとラウンジ内にはざわめきも起こりました。年末年始のペナン島は想像以上に日本人が多く、このラウンジにもKULでANAの羽田行きに乗り継ぐとおぼしき日本人ファミリーが。MH国内線区間と、NHのTYO=KUL往復を別切りで購入しているのでしょう。あちこちに電話をかけて調整しておられました。結局この便は55分遅れだったのですが、恐らく彼らは問題無く乗り継げたのではないかしら…?

余談ですが、翌日の同便はバッチリ欠航していました。ついにサボリ癖まで出てきてしまった新入部員(笑)。おいおい大丈夫かという感じですが、この便で同じようにANAに乗り継ごうとしていた人たちは、大変だったでしょうね…。マレーシア航空の気まぐれにより、仕事始めに間に合わなくなってしまった人もいたかも。

別切りで手配するときは、通常以上にしっかりと乗り継ぎ時間を確保するよう心がけないといけませんね。

マレーシア航空 A350-900 ビジネスクラスシート シートクッションの固さが調節できるユニークな仕様

シートの写真を撮りたいのでいつもより少し早めにゲートへ向かいます。今回搭乗するのも、往路と同じ 9M-MAC “Negaraku”号。マレーシア国旗を大胆にあしらった特別塗装機です。機体をパチパチとカメラに収めていると、優先搭乗が開始されたのでそそくさと乗り込む事にします。

機内に入ると「あら!もうボーディング始まったのね!みんな急いで!!お客さまみえたわよぉぉぉ!」とバタバタした雰囲気。このあたりの地上と機内の連携の悪さも、MHならではというか…

この便でアサインされた座席は最前列の2K。この機材は1-2-2と1-2-1が交互に配置されたシートレイアウトとなっており、2列に1席だけしか存在しない2K,4K etc..,は「シートの左右にたっぷりものを置ける」ベストシート。最前列でむき出しになっているため、通路からの目線が気になる方には如何かと思いますが、開放感と専有面積という点ではピカイチだと思われます。外観上はマレーシア航空A330-300のビジネスクラスシートとほぼ共通ですが、シート幅は僅かながら広いような気がします。(実測していないので、もし同寸法だったらスミマセン)

前席がないので、個人用画面はパーティションに埋め込まれています。全体的に無骨な処理で、どこか国鉄型車両のような趣が…。

個人用画面コントローラーはクラシカル&シンプルなプッシュ式です。

シートコントローラーは同世代の一般的なシートと比較するとシンプルな作り。UPRIGHT,RELAX,SLEEPの三モードがプリセットされ、リクライニング確度を調節するには、この3ボタンをポチポチ押しながら具合の良い箇所で止める、という操作が要求されます。個別に調整できるのはレッグレストと、ランバーサポートのみです。

マレーシア航空A350-900のビジネスクラス座席で最も特徴的なのは、シートクッションの固さが調節できること!シートクッションの表面に、エアパッキンの層が仕込まれているようで、 FIRMNESSのボタンを押すことでシートの固さを自在に調節できるのです。この調節はシート内のエアコンプレッサによって為されているようで、CUSHION FIRMNESSのボタンで任意の固さをセットすると、かすかなエアー音と共にクッションの固さが少しずつ変化していくのが感じられます。

デフォルトの状態だと京急新1000系や600/1500系更新車のロングシートを彷彿させる、ムニュムニュした感触で…これは長距離を乗るにあたって如何なものだろうと考えていましたが、最も硬いモードにすると、具合が良くなりました。

懸念されるのはメンテナンス水準に難有りなマレーシア航空が、この機能を適切な状態にキープし続けられるかという点。MHの機内が汚い!という投稿を、Twitterに放ることがありますが、汚いだけじゃなく、シートが壊れている事もしばしばあるんですよね…。この機能、見た目からは壊れているか否か分かりませんし、壊れた場合はエアー全放出のフニャフニャ状態になることは想像に難くありません。攻めの新基軸が却って致命傷にならない事を祈るばかりです。

こちらは肘掛け位置に取り付けられた小さめのコントローラー。ゴロゴロしている状態から起き上がらなくとも操作できるのは良いですね。

シートベルトは三点式です。これはA330-300も同じだったかと。少々窮屈ですが、離着陸時は肩掛けベルトの着用もマストです。

テーブルと座席回りの収納スペース。この2Kに関していえば下手なファーストクラスもびっくりの広々収納になっています。

なお、マレーシア航空A350-900のプレミアムキャビンには、中央の荷棚が存在しません。上の写真は2Kに着席した状態で撮影したもの。これだけでも大分機内が広く感じるのが面白いですね。(この記事は、JALのB787-8(SS8)の1Aで書いていますので、高級ネットカフェ風味ともいえる閉ざされた空間を持つSS8とは、全く対照的なコンセプトのキャビンだと改めて感じさせられます)

シートクッションの固さ調節機構以外は無難にまとまったこのシート。基本仕様が変更されていない所をみると、改装後のA330に関する顧客からの評判は上々だったということなのでしょう。私の周囲では、このタイプのシートレイアウトよりもCirrusやSS7/8/9タイプを推す声が多いように感じますが、家族での移動が多いイスラム圏の特性を考慮すると、MHとしてはベストチョイスなのかも。単身客からグループ客まで、様々な人数での利用に対応できますからね。

マレーシア航空 A350-900 MH1143便 国内線ビジネスクラス機内サービス

ペナン→クアラルンプール間の飛行時間はおよそ35分。羽田名古屋線くらいの感覚ですが、きっちりフルサービスが展開されていました。

ウェルカムドリンクと新聞のサービスが終わると、およそ50分遅れでドアクローズ。国内線なのに、NY Times読めるのはいいっすよね。我が国のフラッグキャリアはどうなんだろう?

市街地にほど近いペナン空港から、軽々と飛び立ちます。

ベルト着用サインが消灯されるや否や、電光石火でテーブルクロスがセットされ、昼食の配膳を開始。点心(Dim Sum)か洋食のチョイスということなので、無難そうな前者を選択しました。

海老餃子の皮が破れていたり、緑色に着色されたトビッ子が乗っていたりと、キャセイパシフィック航空の飲茶セットと比較すると三段階くらい落ちる感じですが、お味の方はまずまず。ちょうどお昼時ということもあり、完食してしまいました。

キャビンクルーは終始通路を巡回しており、食べ終わった順にトレーを下げるなど効率的な仕事を展開していました。このあたりは粒ぞろいの長距離機材チームならではといったところ。

そうこうしているうちにクアラルンプールに近づき、着陸態勢に。この距離では遅延回復を望むべくもなく、出発時の遅れをそのまま引きずりクアラルンプール国際空港に到着しました。

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マレーシア航空 A350-900 ビジネスクラス搭乗記 MH1143便 ペナン→クアラルンプールのまとめ

同社のA330-300で採用された新ビジネスクラスシートを焼き直し、ある種手堅い構成となっているマレーシア航空のA350-900。シートの固さ調節機構がいずれ地雷化しそうな予感がしますが、現時点では十分すぎるほど快適な良シートだと思います。閉ざされた空間が嫌いなタイプの方にとっては、JALのSkySuiteシリーズよりも好感の持てるシートだといえましょう。

機内サービスも短い飛行時間を考慮するとよく頑張っています。羽田=名古屋線なんて、ドリンクサービスすらありませんからね(笑)それとほぼ同じ飛行時間の路線で、数十人の乗客にホットミールを提供する気概は、高く評価されるべきだと思います。

一方、疑問が残るのはファーストクラス区画のビジネス開放に関する扱い。私の周囲からも「F区画を指定できていたのにいきなりクローズされ、シートチェンジされたー」との声がチラホラ聞こえてきます。これなら当日空港調整ONLYにしてもらった方がずっと良いような…

期待値を上げておきながら後になって叩き落とす無配慮なオペレーションは、非常に印象が悪いもの。本件に限らず、MHはそういうことを平気でしでかす傾向があります。私の読みでは、そこに悪意はなく、ただアホなだけ。出来の悪い新入社員のようで、説教したくなってしまうのは私だけではないと思います(笑)激戦のASEANエリアにおいてフルサービスキャリアとして戦い抜いていく為には、もう一段のレベルアップが求められます。

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