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米国でアメリカン航空の新広告キャンペーンが炎上 米国民の航空旅行への不満が背景に?

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画像出典 Airliners.net

米航空大手、アメリカン航空が月初から展開している新広告キャンペーン「World's Greatest Flyer」が開始早々物議を醸しているようです。

この広告キャンペーン、どのような部分が地雷を踏んでしまったのでしょうか。

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アメリカン航空の新広告キャンペーン World's Greatest Flyer

広告のつくり自体は極めてシンプル。世界各所の雄大な風景をバックに、下記のような字幕が流れます。(一部抜粋。括弧内は拙訳です)

・They walk faster in airports than anywhere else
(空港でどこよりも速く歩く)

・They like babies but bring noise canceling headphones
(赤ちゃん好きだけれども、ノイズキャンセリングヘッドホンも持参する)

・They know their mood contributes to the mood of the flight
(自分の機嫌がフライトの雰囲気に影響することを知っている)

・They always ask before they raise and lower the window shade
(窓の日よけを開閉するときは周囲にそうしてもよいか尋ねる)

・These are the world's greatest flyers. And the world's greatest flyers fly American.
(こういう人々こそ世界最高のフライヤー。そして、世界最高のフライヤーはアメリカン航空で飛ぶのです)

 

 

この広告キャンペーン、何故炎上しているの?


ABC Breaking News | Latest News Videos

Youtubeにアップされているニュース動画を見る限り、このキャンペーンに対するメディアの論調は批判一色です。
メッセージ自体は、全くフラットな見方をすれば「このようなマナーあふれる振る舞いをするナイスなお客様に、アメリカン航空は支持されています。いつもご利用ありがとうございます」と捉えることもできるように思います。アメリカン航空や担当の広告代理店も、元々はこのような類いのメッセージを発信する意図でこの広告キャンペーンにGOを出したのでしょう。

しかし、航空旅行・航空会社に対する米国の消費者のフラストレーションは、彼らの想像を遙かに上回る水準だったようで、これが今回の炎上に繋がりました。

確かに、米国ベースのユーザーはここ10年ほど、アジアベースの我々以上に「酷い目」に遭っているように思われます。

・寡占化によって引き上がった運賃水準
・国内線の無料受託手荷物の廃止
・機内サービスのスリム化
・何かに付け「手数料」を取られる
・貯めたマイルの価値が急に下がる
・客室乗務員やゲートエージェントのサービスレベルが低い
・慢性的な空港やセキュリティの混雑

等々、列挙するとキリがありません。これらの「改悪」がある一方で、航空会社は顧客からカネをむしり取って好業績を謳歌しています。

このような背景事情があったからこそ、このキャンペーンが「乗客のあるべき姿を上から目線で押しつけている!」という風に捉えられる結果につながったわけです。
なんというか、色々な意味でご愁傷様としか言いようがないのですが…個人的に一番イタいのは「They know their mood contributes to the mood of the flight」だと思っています。これは、自社の従業員に対する強烈なブーメランになってしまっていますよね。

米国系航空会社のサービスは、あれはあれでアリだとは思っています。しかし、たまに遭遇する初っぱなから猛烈に不機嫌なキャビンクルーは、やはりどう頑張ってもアウト!かと。

ハードについては各社徐々に改善に向かっているように見受けられるので、続いてソフトの方も、もう少し頑張ってもらいたいところです。

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まとめ

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画像出典 Airliners.net

抽象的な広告メッセージがこうやって炎上してしまうとは、米国社会の閉塞加減が感じられる出来事でもあります。

米国には米国なりの良いホスピタリティがあると思っています。先日乗車したアムトラックの乗務員達はその好例。適切な勤務・報酬体系と権限のコントロールをしてやれば、それなりのサービスが提供できると思うのですが…。強力すぎる労組の存在も問題に拍車をかけているように見えます。

 

私が好きなアメリカンの広告キャンペーンは、1970年代〜80年代に展開されていた "Doing What We Do Best" シリーズ。乗客に節度ある振る舞いを期待する前に、サービス提供サイドがベストを尽くすべきであることは言うまでもありませんね。

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