仕事で10日間ほどバンコクを離れることに。ソウル→香港→台北と東アジアの三都市を周遊する予定なのですが、まずはマレーシア航空で北京へと向かいます。
何故ソウルに直行しないのかは、お察しの通り。7月に展開されていたマレーシア航空ビジネスクラスセールにおいて、北京行きがぶっちぎりに安かった為です。
往年の西友ばりの価格破壊をもたらしている、マレーシア航空のビジネスクラス。日本発券でも十分安いのですが、バンコク発券は一…
北京in-台北outのオープンジョー旅程で、諸税込みの料金は日本円換算で33,000円。LCCで往復するよりも多くの場合安価というとんでもない料金設定です。
まずはお馴染みのB737-800で、乗り継ぎ地の北京へと向かいます。
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マレーシア航空 MH785便 ビジネスクラスチェックイン
スワンナプーム国際空港へはタクシーで。今回潜伏していたコンドミニアムはBTSスクンヴィット線のPunnawithi駅近くだったので、電車に乗り換えるよりもタクシーで直行した方がスムーズです。
警備員にお願いして「野生のタクシー」を捉まえてもらったので、ふっかけられる事もなく非常に快適。THB250ちょっとでスワンナプーム空港に到着しました。マレーシア航空の場合、柱番号6番の所で降ろしてもらうとスムーズです。
スワンナプーム空港でのマレーシア航空チェックインカウンターは”M”。同じワンワールドのキャセイパシフィック航空の島に同居しています。
マレーシア航空のバンコク便は全てB737-800での運航ですので、同社に割り当てられているチェックインカウンターは5箇所だけ。うち左端のひとつがビジネスクラス利用者およびワンワールド上級会員資格ホルダー向けの優先チェックインカウンターになっています。
幸いにも先客はおらず、待ち時間ゼロでチェックイン。チェックイン業務は全てタイ国際航空の社員に委託しているようです。私の担当は社歴20年は堅いと思われる頼もしそうなおばさまです。隣の席が空席のままか訊いてみると
「うーん、お客さんこのフライト結構Full Bookedなのよねー。どうかしら。。……あ、2列目のAとCなら今の所並びで空いてるわよ!! ここにしなさい、ね?!」
とのこと。アドバイス通り、2Aにシートアサインを変えてもらいました。ショートフライトではありますが、隣客の有無は快適さに大きく影響してきます。おばさまの提案に乗っかることにします。
搭乗券と一緒に渡されたのは、お馴染みの出国審査プレミアムレーンパスとCIPラウンジへのインビテーション。手書きなので発行に時間がかかるのはご愛敬。スタアラ各社のように搭乗券見せればOK or CX方式でインビテーションを自動印字するようにすれば、大分手続き時間が短縮できそうなものですが…。
例によって出国審査は大混雑。写真撮影プロセスを導入してから、混雑に拍車がかかっているように思われます。このような状況だけに、プレミアムレーンの存在はありがたい限りです。このレーンを利用するための定期券が存在したら、ぜひ購入したいところ…いつもビジネスクラスで飛べば問題ないんでしょうが、そうはいかないというものです。
セキュリティを抜けてディスプレイでゲートを再確認すると、出発がしれっと11:30に変更になっています。改めて見てみると、搭乗券も11:30発の印字に。先ほどのTGのおばさまは天然キャラなのか、教えてくれませんでした笑
バンコク・スワンナプーム空港 キャセイパシフィック航空ラウンジ
さあ、待ち時間が30分延びてしまいました。指定のCIPラウンジは名前からしてお粗末そうな感じなので、お馴染みのCXラウンジにお邪魔することに。幸いにして同じGゲートの発着なので、移動のロスもありません。
とことこ歩くこと約5分。Gから始まるゲートが設けられているピアの根元までやって来ました。スワンナプーム空港のラウンジは、中央コンコースから一階分下がった所に各社存在します。
薄暗い通路を照らすエバー航空の広告。祝Skytrax5スターといったところでしょうか。アシアナガールよりずっとかわいいですね。
BTSに全面広告電車が走っていたり、バンコクではエバー航空の広告をよく目にするような気がします。タイ国際航空や米国系航空会社の1STOP北米便が消滅しつつある昨今、タイ=北米間の移動需要は各社にとっておいしいセグメントなのでしょう。5スターになっても、制服とCIの野暮ったさは健在。母体が貨物船屋さんたる所以でしょうか…。このあたり、もう一皮剥けたら文句の付けようのない航空会社になりそうです。
若干脱線しましたが、しばらく歩いてキャセイパシフィック航空のラウンジにやってきました。景気の悪いニュースが多いキャセイですが、ラウンジは同社が近年特に力を入れている領域です。
入室すると、目に飛び込んできたのはCX750便ディレイのお知らせ…笑 期待の新人、A350-900はまだ本調子でないようです。こんな塩梅で、長距離路線に投入してしまって大丈夫なのでしょうか…
ほぼ朝食抜きだったため、まずはヌードルバーに足を運びます。バンコクラウンジのヌードルバーでは、スープヌードルに留まらず、パッタイやスパゲッティカルボナーラといったメニューも提供されています。これは香港にはないスタイル。面白いですね。
薬味類もタイっぽさ炸裂。これだけあれば、パッタイも自分好みに仕上げられそうです。
今回は雲呑麺と肉まんを注文。
雲呑麺に使われている麺は、少し幅広な平打ち麺。これは恐らくローカルのバミーですね。タイの麺のご多分に漏れずコシがあまりなく、輪ゴム麺が期待される雲呑麺としてはちょっとどうかな…?という感じ。ただ、干しエビの香り高いスープは香港ラウンジ以上の出来映え。是非、麺を香港からの輸入に切り替えていただきたいところ!
雲呑麺をいただいたあとは、ラウンジスペースでPCを広げてブログを書いたり。
この椅子、包み込まれるような座り心地が非常にナイスです。自宅に一脚ほしいレベルでした。
マレーシア航空 MH785便 クアラルンプール行き 搭乗
出発まで30分ちょっととなったので、ボチボチラウンジを出発し、ゲートへと向かいます。
出発予定のゲートG1はなんとキャセイラウンジのすぐ真横。ちゃんと確認して、もう少しのんびりしてくればよかった!と後悔するも後の祭りというものです。
ゲートにはちょうど折返し便が到着し、ボーディングゲートが接続されんとするところ。これは更にディレイする公算が大きくなってきました。
機材はお馴染みのB737-800。まだ新しいボーイングスカイインテリア装備の機材です。奥にはウクライナ航空のB767-300ERが。少し前までエア・アスタナのB757も止まっていましたし、この時間帯のスワンナプーム空港は中央アジアキャリアの姿が目立ちます。
「今日は満席なのよー」というTGおばさまの言葉通り、待合室はかなりの混雑。空席を見つけるのにも難儀する状況です。しかし、B737-800が定員一杯で発着するだけでこうなってしまうとは、そもそもの空港の設計に問題があるように思います。
なんとか見つけた空席に落ち着き、待つこと約20分。ようやく搭乗案内が開始されました。結構なカオス状態になっていましたが、ゲートをコントロールするタイ国際航空のスタッフはなかなか優秀。
優先搭乗中はきっちり搭乗券をチェックし、ビジネスクラス利用者とワンワールドのステイタスホルダー以外をリジェクトしていました。カオスなボーディングに遭遇するとほとほと疲れてしまいますので、このようなきっちりとした運用はありがたい限りです。
短通路のB737なので、ボーディングはどうしてもスムーズに行きません。同じナロウボディ機でも、A320のほうが若干通路が広い分、行列ができにくい印象があります。
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マレーシア航空 MH785便 B737-800 ビジネスクラスシート&出発
シートはいつも通りのこちらの座席。3パターンあるマレーシア航空ビジネスクラスのうち、最新バージョンの座席です。2時間程度のショートフライトには必要にして十分です。
レッグルームはこんな感じ。リージョナルビジネスクラスですので、まぁこんなものでしょう。
閉口したのは、前の座席の肘掛けに足を乗せる乗客が多数居たこと。ふと横をみたら、後ろの乗客のおみ足が自分の肘の5cmほど先にあり、ギョっとしました。
足がつかえるエコノミークラスならいざ知らず、ビジネスクラスで前に足を投げ出したら余計に疲労する気がするのですが…プレミアムキャビンに乗っているいい大人なのだから、最低限のお行儀はわきまえてもらいたいところです。
マレーシア航空のリージョナルフライトではアルコール類が提供されません。従ってウェルカムドリンクも当然ながらノンアル一本。ジュース各種ないしはミネラルウォーターからの選択になります。完全な下戸の私には何の問題もありませんが、フライトの幕開けは泡で!という方には寂しくなってしまいました。
B737は視線が低いので、地上の作業員の仕事ぶりがすぐ近くに見えます。
同時に出発準備を進めていたチャイナエアラインズのB777-300ERが一足先にプッシュバック。この機材も近い将来に乗ってみたい飛行機です。
奥に見えるのは不調でディレイをかましてしまっているキャセイパシフィック航空のA350-900。ケータリングのカートが横付けされている状態なので、出発までにはまだまだ時間がかかることでしょう。期待の新人はいつになったら安定するのでしょうね…。とはいうものの、B787も初期は発煙したり炎上したり散々でしたから(最近またANAでぶり返しているようですが)新型機の宿命というものなのかもしれません。
お馴染みのセイフティデモを見ながらプッシュバックします。
あれこれ飛行機を眺めつつ、滑走路へ。そういえばガルフエアーって最近影が薄いですね。90年代は結構ブイブイ言わせていたような気がしますが…。中東御三家の台頭で完全にお株を奪われてしまった格好です。航空会社も、カネがないのは首がないのと同じ。なんとも世知辛い世の中です。
離陸待ちも殆どなく、B737らしい軽快なテイクオフロールでスワンナプーム空港をテイクオフ!
マレーシア航空 MH785便 ビジネスクラスの機内サービス
離陸後しばらくするとランチサービスが始まります。リージョナルフライトでものんびりな傾向のあったシンガポール航空とは対照的に、ベルトサインが消灯されるや否や、MHクルーは脱兎のごとくサービスを開始します。
所要時間二時間の短距離路線でも、メインコースを三種類から選択できるのは、食にこだわるマレーシア航空ならでは。経営状態が厳しくとも、ここには手を付けていないのは、乗客にとってありがたいことです。
チキン:タイカレー
ビーフ:タイ風唐辛子&バジル炒め
フィッシュ:トマトソース
と、洋食希望 or 辛いものNGな乗客にはちょっと厳しいチョイスになりますが笑
下戸ですが、その代わりに辛いもの上等!な私は牛肉の唐辛子&バジル炒めを選択。これは当たりでした。市中の食堂で食べるようなパンチの効いた味わいではありませんが、しっかりとタイの味がします。
ジャスミンライスも若干の水っぽさがあるものの、ガビガビになることはなく平均点以上。マレーシア航空に限らず、バンコク発の機内食は総じてレベルが高い傾向にあります。バンコクのケータリング会社がきっと優秀なのでしょう。
サラダもしっかりタイ風。チキンは容器の下の方に敷き詰められているので、ライムを搾った後に自分でしっかりと混ぜ混ぜする必要があります。
デザートのタイ風エッグカスタードも上出来。バンコク搭載のタイ風デザートには、いつも楽しまされます。
この便のチームはやる気十分。こまめに通路を巡回しながら、飲み物を継ぎ足したり、食べ終わった皿を片付けています。天下のシンガポール航空よりも、こちらのテキパキ系サービスの方が個人的には心地よく感じます。
マレーシア航空 MH785便 クアラルンプール国際空港到着
トレーを下げてもらった後、ブログ用の写真を加工したり、下書きをしているうちにもう降下体勢に。
眼下にはマレー半島ののどかな大地が広がります。
どんどん降下し…
若干横風に揺すぶられながらも、クアラルンプール国際空港にはスムーズなタッチダウン。一時期話題になっていた「放置ジャンボ」も健在でした。
Malindoエアーの尾翼がBatik Airと同様のバティック柄になっているのも新しい発見。インドネシアとマレーシアの間にはバティック・ケバヤをめぐる「おらが国が元祖だ!」論争が存在します。余所の人間にとっては超どうでもいい感じですが、本人達は至って真剣。どこへ行っても、隣同士の国はくだらないコンフリクトを起こすものです。
ドナドナ間近の悲運の巨人機を横目にしつつ、スポットイン。未だかつてない、ターミナルの付け根に近いスポットへの到着となったのでした。
降機後は北京行きMH360便に乗り継ぎ。モノレールでサテライトターミナルへと移動します。
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