大韓航空 KE613便 ソウル仁川→香港 B747-8 エコノミークラス搭乗記

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ソウルで3泊した後、次は香港への移動。北京→ソウル(途中降機)→香港と片道航空券を購入しておいたので、ソウル→香港間も大韓航空で飛ぶことになります。

今回搭乗するのは、世界的に珍機となることが確定しつつあるB747-8インターコンチネンタル。この機種の旅客型を導入したのはルフトハンザ、大韓航空、中国国際航空の3社のみで運用路線も限られています。気軽に乗れる短距離路線での運用は、大韓航空のソウル香港線や中国国際航空の国内線くらい。以前から乗りたい機材であったので、喜び勇んで予約を入れた背景があります。

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AREXソウル駅 都心空港ターミナルでチェックイン→仁川空港へ

SPGの滞在数稼ぎの為、最後の一泊だけは最近定宿的なフォーポイント・バイ・シェラトン南山に滞在しました。この為、今回も都心空港ターミナルでのインタウンチェックインを利用します。

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利用航空会社が限定されること、出発の3時間前に締め切りになってしまうことを考えると若干使いづらい側面もあるのですが、仁川空港の激混みセキュリティチェックをパスできるのは、私にとっては魅力的です。

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AREXで仁川空港に到着し、ターミナルに向かう途中、こんなブースが目に入りました。「強力な経済、安全な社会のために税関検査を行います」というような事が書かれた横断幕とともに、できの悪い食品サンプルのようなものが並んでいます。

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オウムがチーズを物欲しげに見つめていたり、銃弾と薬莢で戦車を作ってみたり…完全に悪のりです。この仕事を振られた担当者、なんとなく窓際的なポジションにいるような気がしますが、色々楽しめたのではないでしょうか。日本の税関職員が同じようなことをやったら「怪しからんっ!!」と激しく叱責されるでしょうから、お国柄を感じる展示物であります。

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そんな悪のり展示に後ろ髪を引かれながらターミナルへ向かいます。

 

 

ソウル仁川空港 KAL プレステージラウンジ

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都心空港ターミナル利用者専用導線のおかげで5分もかからずに出国し、大韓航空ご自慢のKALラウンジへ。空港内の表示はビジネスクラスラウンジではなく「KAL Prestige Lounge」となっているので、事情をよく知らない人は迷いそうです。

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エスカレーターを上がって、一つ上の階に。ラウンジ受付の背景には、慶州かどこかで撮られたものでしょうか、韓国伝統家屋のモノクローム写真が用いられています。

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韓国系航空会社の発着するメインターミナルにKALラウンジは1箇所しかありませんから、必然的にいつ訪れても混雑している印象です。

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ハイアットリージェンシーによるオペレーションだという点がドヤ顔ポイントのようですが、相変わらずフードは微妙な感じ。辛ラーメンが山積みになっている事くらいしか特記すべき事がありません。

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コーヒーカップの洗浄が間に合わないのか、エスプレッソマシンの前にはでんでん太鼓ロゴ入りの紙コップが山積みになっていました。水も、エコノミークラスの機内食に付属しているのと同じ、HANJINウォーターがそのまま置いてあります。

大韓航空のラウンジは、搭乗ラウンジの整備に力を入れる航空会社の多いアジア地域では、間違いなく平均以下。仁川空港開港からもう15年以上が経過した今、大規模なてこ入れが必要であるように感じずにはいられません。

 

大韓航空 KE613便 ソウル仁川→香港 B747-8 搭乗

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長居しても仕方がない類いのラウンジなので、早めに搭乗ゲートへ。スポットには既に今回の搭乗機、B747-8Iが鎮座しています。この角度からだと特徴的な形状のエンジンが見えず、ウィングレットも目立たなくなったためB747-400Dに見えてしまったり。

この便もオンタイムで搭乗開始しました。大韓航空は機材繰りがゆったりしているのか、比較的ディレイに遭遇しにくい印象です。

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エスカレーターを下りて搭乗口のレベルまで下りるとこんな感じ。-400以前のモデルと比べてエンジンカウルのデンデン太鼓マークが大きくなっています。真横から見ると、これでもか!とデンデン太鼓が合計6個みえる仕様。若干しつこい感が否めないデザインです。

 

大韓航空 KE613便 ソウル仁川→香港 B747-8 エコノミークラス シート

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B747としては標準的な3-4-3配列を採用している大韓航空のB747-8。今回選択した座席はこちら。L4ドア直後の50Kです。前席が存在しないため、レッグルームたっぷりです!

直前の49列目は非常口座席ですが、ドアとの距離が近くなりすぎた結果、窓側のA/K席が設置できなかったのでしょう(ご存じの通り、B747のドアは脱出用シューターの収納部がボコっと内側に飛び出しています。B747-8はキャビン全体がB777ライクになっていますが、この点に関しては古いB747と全く同じなのです!)。

非常口座席と比較してあまり人目にさらされませんし、お手洗い等で席を立つ際には自席の前からドア脇に出られます。ぜひ次回も指定したい「良席」です。

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シート自体の座り心地も良好。シートそのものはJALのスカイワイダーシリーズと同じメーカーのものであるように見受けられますが、背もたれの形状が若干異なるようです。私はスカイワイダーのシートが身体に合わない人なのですが、このシートは二重丸でした。

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機内エンターテインメントはAndroidで動作するタイプ。最近炎上中の某社タブレットがそのまま組み込まれているような気がします笑 高解像度表示が可能なため、地図の表示もくっきりハッキリ。反応も非常に俊敏なので、私好みのエンターテインメントシステムです。

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斜め前方にはギャレーが。免税商品収納カートである事を示すステッカーがベタベタに貼られて、一種異様な感じです。なんとなく順法闘争国電を彷彿させます。

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またギャレー脇の収納棚には”Nuts Basket”が恭しく収納されているようです。普段と異なった場所にしまったか何かの理由で、忘れないように付箋が貼ってあるだけなのでしょうが、会社が会社だけにニヤリとさせられてしまうのは、私だけではあるまい…

 

 

大韓航空 KE613便 ソウル仁川→香港 B747-8 出発

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定刻にドアクローズするも、香港までの空域混雑の影響で出発許可がでず、約30分遅れでプッシュバック。サテライトターミナルにはベトナム航空×2、ベトジェット×1とベトナムの機材の姿が目立ちます。悲しい歴史も色々とあるようですが、彼の国とベトナムとの結びつきの強さを感じさせられる光景です。

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プッシュバックが完了してからは至極順調。「世界で最も使いこなされていないA380」と勝手に認定している、アシアナ機に続いて離陸します。

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B747-8の離陸は至極パワフル。香港までの短距離フライトですから、あっという間に浮かび上がり、グングン高度を上げていきます。先ほどまであんなに沢山いた大韓航空機が、殆どメインターミナルに見当たらないのは偶然でしょうか。

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離陸後十分もしないうちに、この通り。雲を抜けて安定飛行に入りました。

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大韓航空 KE613便 ソウル仁川→香港 B747-8 機内サービス

ソウル香港線の飛行時間は3時間以上。この為、北京線よりもしっかりとした機内サービスが展開されます。

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まずはお約束のナッツ。輸入物のハニーローストピーナッツが奢られています。思いもかけない所でアメリカンな味と遭遇し、嬉しい一品です。

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ナッツとドリンクでボチボチ楽しんだ所で、メインコースの配膳が始まります。この日は、大韓航空のシグネチャーメニューであるビビンバか洋食からのセレクト。

早速、機内のあちらこちらで「Bibimbap!!」「Bibimbap!!」という声が聞こえてきます。見た感じ、韓国人乗客のかなりがビビンバをチョイスしている模様。過去のデータを元に搭載数を決めているのでしょうが、品切れになったら暴動になりそうな予感がします笑

日本人乗客の少ない路線であるせいか、搭乗からここに到るまで一言たりとも英語で話しかけられてこなかった私。乗務員にキム男認定されているということですから、それに乗っかって「ビビンバp ちゅせよー」。

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サトウのごはん韓国版にナムル一式、インスタントのわかめスープ、切り干し大根キムチ、コチュジャンが付いた大韓航空謹製ビビンバプセットが配膳されました。いやはや、久しぶりのエア・ビビンバに胸が高鳴ります。

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ナムルの入ったボウルにご飯を入れ、コチュジャンをたっぷり入れ、マジェマジェ。

同じ列の通路側に座っているコリアン女子も一心不乱にマジェマジェしています。そうでなくても「日本人は混ぜ方が足りない、ほらあたしに任せなさいっ!!」と食堂のKBBAから指導が入るビビンバプ。件のコリアン女子はそんなお節介なタイプには見えませんが、念には念を入れ、しっかりマジェマジェしたのがこちら。

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相変わらず全く以てフォトジェニックでありません。でも…うまい!

元々、韓国料理、タイ料理、インド料理は味がしっかりしているため、機内食向けの料理。その中でも、このコリアンエアービビンバプはかなり良い線を行っているように思われます。

強いて言えば、もう少しコクがあれば…といったところ。別添でごま油を付ければ、向かう所敵無しというレベルでしょう。

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いやー、美味かった。久しぶりにエコ飯完食したわー。と満足していると、アイスクリームも配給されました。ハーゲンダッツではなく、韓国製のプレミアムアイス。日本でいう所のレディーボーデンのような位置付けのブランドでしょうか。こちらもまずまず。残さずいただいて、ごちそうさまでした。

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全てのサービスが終了したのはこのあたり。香港到着まで2時間弱残っていました。この後は座席を倒してのんびりくつろぎます。

 

 

大韓航空 KE613便 ソウル仁川→香港 B747-8 香港国際空港到着

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うとうとしていると既に降下体勢に入っていました。モコモコとした雲が多く出る日でしたが、B747-8はどっしりと安定した飛行を続けます。

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香港国際空港アプローチ中って、結構良さげな島やビーチが見えますよね。無人島っぽい島も多いですが、定期船が就航していそうな大きな島もチラホラ。一度機会があれば行ってみたかったり。

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あっという間に高度を下げて、着陸。

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ターミナルに近づくまでスピードブレーキをしまい忘れていたのはご愛敬です。

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シンガポール航空A380、ユナイテッドB747-400と、大型機が並ぶスポットにしずしずと到着。出発時の遅れを殆ど引きずったままの到着でした。

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そういえば、最近のエコノミークラス座席って、一昔前のものとくらべてシート間の背もたれの隙間が大きいような。軽量化のためなのか、B777-10列仕様やB787-9列仕様と共通の寸法になっているのか。スースーしているような気がして、少々気になります。

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降機後はシャトルで移動し、e道でサクっと入国。このシステムにはいつも非常に助けられています。

 

 

大韓航空 KE613便 ソウル仁川→香港 B747-8 搭乗記まとめ

大韓航空のフラッグシップ機とも言えるB747-8。真新しく広々とした機内は快適でしたし、シートの設計・ピッチも非常に良心的なものでした。ここ最近搭乗したエコノミークラスの中では抜群に快適で、チャンスがあればまた乗ってみたいものです。

ビジネス・ファーストクラスも是非試してみたい所ですが、近年の大韓航空は以前と比べてプレミアムキャビンの安売りを控えているように見えます。特典発券となると、アリタリアの特典が良さそうかなと思ったり。このB747-8で太平洋線を飛ぶとか、なかなかナイスだなー!スターポイントがたんまり貯まったら、考えてみよう…

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