【快適なプレミアムエコノミー】ブリティッシュエアウェイズ BA32便 香港→ロンドン A380-800 ワールドトラベラープラス 搭乗記

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前回の投稿から大分間隔が空いてしまいました。今回のスペイン旅行の2セクター目は、British AirwaysのA380-800 World Traveler Plus (プレミアムエコノミークラス)で飛ぶ香港→ロンドン。実はBAの長距離便に乗るのはこの時が初めて。期待に胸を膨らませつつ、飛んできました!

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搭乗までの待ち時間はお馴染みカンタスラウンジへにて。

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British Airways BA32便は香港を23:30に出発する夜行便。夜通し飛んで、ロンドンには早朝4時台に到着するという利便性の高いダイヤです。

キャセイパシフィック航空CX712便でバンコクから到着後、まず向かったのはCXのWINGラウンジ。ここではシャワーを借りるに留め、その後はカンタスラウンジへと向かいます。BA32便はゲート15-17あたりから出発する事が多いようで、この日も通常通り15番からの出発。ゲート至近のカンタスラウンジであればギリギリまで粘れるのです!

開放感あるラウンジスペースだけでなく、フィリピン人スタッフの繰り出すホスピタリティ溢れるサービスが嬉しい、カンタスラウンジ。バーカウンターに足を運ぶと、今回も顔なじみのお姉Pがシフトに入っていました。

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顔を見るなり、手を振りながら駆け寄ってきて握手。

お姉P「久しぶりー!あなた飲まない人よね、なんかノンアルで適当に作るからちょっと待っててね!!」

毎月遭遇するというわけでもないのに、素晴らしい記憶力とサービスマインドです。かといって、必要以上に「常連客」にベタベタするわけでなはく、カウンターのお客には分け隔て無く愛嬌を振りまいています。このあたりのバランス感覚と才能は天性のものなのでしょうね。マニュアルでどうにかなる問題ではないように思われます。

そんなこんなでMocktailをゲットした後は、ポチポチとブログ用のメモを書いたりして時間を潰します。搭乗開始予定時刻になると、ゲートの方からボーディングアナウンスメントが聞こえてきました。

「んじゃー、そろそろ行かなくちゃ。ごちそうさま!Take care!!」

と声をかけて席を立つと、後ろから追いかけてきてラウンジの外まで送ってくれました。

お姉P「マドリードいいなーいいなー、楽しんできてね!また来てねー!!」

ええ、また来ますとも!

こういう接客は我が国では絶対お目にかかれないので、いつも羨ましく感じてしまう香港QFラウンジなのでした。

 

ブリティッシュエアウェイズ BA32便 香港→ロンドン 搭乗

 

この日のBA32便はファースト・クラブワールド満席、ワールドトラベラープラスとワールドトラベラーは余裕ありという、なんとも健全なロード。ゲートに到着した時には、もう既に半分程度のお客がA380の巨体に吸い込まれた後でした。

BAは通常搭乗が開始された後も、プレミアムキャビン用の列をきっちりキープする運用なので、私も左手の優先レーンからすすすすーっと搭乗させてもらいます。

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British Airways A380-800のワールドトラベラープラスキャビンは2階席の中央部に設定されています。ボーディングブリッジ途中に設置されている案内表示に従って、いざ二階へ!

 

ブリティッシュエアウェイズ A380-800 ワールドトラベラープラス 客室&シート

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キャビンに足を踏み入れた瞬間の第一印象は「なんかよくわからんけど、すごく静か」。ワールドトラベラーはキャビンは既に殆どの乗客が搭乗済みで、談笑している乗客もいたのですが、みなさん声が控えめで静粛が空間を支配しています。パーサーのこだわりなのか、ボーディングミュージックも流さない運用だったので、殊更にそう感じたのかもしれません。

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さて、気になる最新型のワールドトラベラープラスシートはこんな感じ。

シートピッチ38インチと、昨今のプレミアムエコノミーシートとしては超標準的なスペックのこのシート。しかし、数字には表れない、シートクッションの作り・可動式ヘッドレストが非常に良い出来映えで、着席した瞬間に「スジの良さ」を感じます。

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ヘッドレストや枕には、鮮やかなブルーで刺繍が施されています。プレミアムエコノミーであってもペラペラの不織布ヘッドレストカバーを用いるキャリアもあるなか、ブリティッシュエアウェイズのそれはこだわりが山盛りです。こういうちょっとしたところにコストと手間をかけられる余裕っていいですよね。

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座席ポケットには歯ブラシや靴下の入ったアメニティキットとノイズキャンセリングヘッドホンが収められています。

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レッグレストが装備されているのは最前列のみ。その他の列は前席の下にフットレストが取り付けられています。

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窓側席のみ、アームレストの向こうに小物入れが設置されており、細々としたものを入れるには非常に便利です。ただ、この小物入れの蓋のロックが既にバカになってしまっており、あちらこちらで蓋が閉まらない現象が発生していました。

通りがかりの客室乗務員(スキンヘッドおじさん)も蓋を閉めようと何回か試みていましたが、途中からはあきらめ顔。「いやー、最新鋭の飛行機の最新鋭の蓋ですからね、やっぱり色々とうまくいきませんねーフフフフフ笑」と笑いを取っていました。

些末な事であってもとりあえず謝り倒す事を是とする某JV相手とは対照的な対応です。とはいうものの、生命に関わる事柄ではないですし、謝られたところで蓋が閉まるようになるわけでもないのです。こうやって笑かしながら乗客とラポールを構築していく方がスマートな対応であるように思えてなりません。

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そんな最新鋭機ですが、安全のしおりはイラスト式のシンプルなもの。表面のCGがなんかいい加減な代物です。考えてみるとA380の2Fから滑り台で脱出するのってかなり怖そうですよね。高所恐怖症の乗客がいたら、後ろがつかえてえらいことになるんじゃないかと今更ながら思ったり(笑)

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座席周りをチェックしていると、先ほどのスキンヘッドおじさんがウェルカムドリンクを持ってやってきました。シャンパン、オレンジジュース、ミネラルウォーターの三種からのチョイス、日頃飲まない私ですが、夜行便で飛んだら寝なくちゃ!ということでシャンパンをもらいました。

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個人用モニターは標準的なサイズのタッチパネル式。解像度は悪くなく、タッチパネルの操作性も良好でした。出発予定時刻少し前に扉が閉まり、セイフティデモが始まります。

このセイフティデモ、下記の動画を見てもらうとわかると思いますが、だいぶ昔からの使い回し。こだわりポイント以外は適当に手抜きをする割り切りこそが、英国っぽさなのかもしれません。

ブリティッシュエアウェイズ BA32便 香港→ロンドン 機内サービス

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この便は夜行便ですが、フライト時間12時間を超える長距離便。夕食と朝食がそれぞれサーブされます。ワールドトラベラープラスでは、一食目の夕食のアントレのみビジネスクラスと同一のメニューが提供され、それ以外のダイニングメニューはワールドトラベラーと共通になっています。

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時刻通りに香港を出発し、巡航高度に到達したところで、早速ドリンクサービスを開始。とはいうものの、香港時間では深夜ですから、キャビンライトは抑えめのトーンになっています。そのまま眠りにつきたい乗客も多いでしょうから、こういった配慮は嬉しいですね。

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ウェルカムドリンクのシャンパン半分でアルコールはもう十分という下戸下戸なわたくし。オレンジジュースとペリエをもらい、配膳前のくつろぎの一時を過ごします。

ドリンクサービスが行き渡るや否や、今度はカートで攻めてきました。このあたりの手早い仕事っぷりは個人的にとても高評価です。

この日のワールドトラベラープラス&ワールドトラベラー2階席担当クルーは英国人おじさん×3名+香港女子1名という布陣。いい具合に乗客と絡みながらも、ちゃっちゃかサーブをしていきます。

BA伝道師のDRK曰くBABBA(BAの中高年女性客室乗務員)がいないフライトなんてアンラッキーよ〜〜〜」とのことですが、BAおじさんもなかなかいい味出していましたよ。

この日の夕食は鶏胸肉かスナッパー(フエダイ)からのチョイス。今回は前者を選択してみます。

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機内食の鶏胸肉というと、パサパサだったり、逆に水っぽかったりと外してしまうことが多い印象ですが、これは大当たり!ふっくらジューシーに仕上がっていましたし、ソースも美味しい。付け合わせの野菜やポテトがガビガビになることもなく、愛のあるオーブン加熱テクニックが感じられました。

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アペタイザーのコールスローサラダ スモークダック添えについても平均以上の出来映え。パンも美味しく完食です。唯一デザートのケーキはパサパサでちょっと…という感じだったかな…。

ケータリングに関しては期待値0で臨んだフライトでしたが、香港搭載ということも影響しているのか、いきなり良い意味で期待を裏切られます。

夕食サービスが終了すると、キャビンの電気が落とされお休みモードに。コンタクトレンズを外し、歯磨きをして私も寝ます。

最早周知の通り、A380の二階席は大変静か。ノイズキャンセリングヘッドセットを使わなくとも、騒音は気にならない水準です。

フルリクライニングして、ヘッドレストを具合の良いところにセットすると、至極快適。キャセイのプレミアムエコノミーシートも良くできていると思いますが、それを上回る快適さ。「これならどこまででも全然問題なく飛べちゃうぞー」と妙な自信が付いてくるレベルです(笑)

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就寝体制に入るや否や眠りに落ち、目を覚ますと到着2時間半前。なんだかんだで8時間以上眠った計算になります。ほどなくキャビンライトが少しずつ明るさを増し、朝食サービスが始まりました。

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サーブされた朝食はオムレツのロースト野菜添え。これは完全にワールドトラベラーと共通のメニューです。サイドにはカップケーキとオレンジジュースが添えられています。

お味の方はまぁこんなもんかなという感じですが、少量ですがチーズが振りかけられている点がポイント高し。なんだかんだで完食してしまいました。

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朝食サービスが終了すると、もうこのあたり。目的地ロンドンヒースローはもうすぐです。

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ブリティッシュエアウェイズ BA32便 ロンドンヒースロー空港到着

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ヒースロー空港での乗り継ぎに関するビデオが上映されると、ほどなく着陸態勢に。

ユニオンジャックの怪鳥A380は夜明け前のヒースロー空港にふわりと降り立ちました。接地後、スラストリバーサーを作動させずにフットブレーキだけで減速していたのは騒音対策のためでしょう。

まだ寝起き感の漂う第5ターミナルには定刻より少し早い到着です。

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案内表示によると、乗り継ぎ便のマドリード行きはBサテライトからの出発。今回到着したのはCサテライトなので、ピープルムーバーでの移動が必要になります。


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案内表示に従って地下におり、Bサテライトに向かいましょう!

ブリティッシュエアウェイズ BA32便 香港→ロンドン ワールドトラベラープラス 搭乗記まとめ

BAのフラッグシップであるA380-800、ワールドトラベラープラスでの搭乗となりましたが、至極快適に過ごすことができました。

クラブワールド以上のようにフルフラットにはならないシートではあるものの、シート自体の作りが非常によく考えられており、腰が痛くなることもなく熟睡可能だったのは嬉しい驚き。

クルーも、必要にして十分なサービスを効率良く展開しており好感がもてます。乗客に対する接遇や身のこなしも、基本設定としてフレンドリーなのですが、そこはかとなく漂う気品はとてもブリティッシュクオリティ。このままロンドンで入国したくなってしまいます。

総括すると「着き心地爽やか、英国航空!」という感じ。ワールドトラベラープラスはプレミアムエコノミーとしては結構強気な料金設定だと思うのですが、料金に対して十分なバリューがあると言えましょう。

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