【まさかのGA以遠権路線】 ガルーダインドネシア航空がバンコクムンバイ線に就航へ

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必要に迫られない限り以遠便を飛ばさない印象があるガルーダインドネシア航空。来たる2016年12月12日より、バンコクムンバイ線に就航するようです。ムンバイ線なのに背景画像がタージマハルという時点で出落ち感漂うこの路線、早速チェックしてみましょう。

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2016年12月12日から就航 ガルーダインドネシア航空 ジャカルタ〜バンコク〜ムンバイ線

ga_737-800

ネタ元は、いつもお世話になっている routesonline.com から。

Garuda Indonesia starting next month is resuming service to Mumbai, with the offering of Jakarta – Bangkok – Mumbai route. From 12DEC16, the airline operates this route 3 times a week, with Boeing 737-800. This marks the airline’s return to Mumbai for the first time since December 1986.

GA862 CGK1255 – 1625BKK1720 – 2030BOM 738 135
GA861 BOM2305 – 0455+1BKK0635+1 – 1005+1CGK 738 135

ジャカルタを午後に出発するGA862便は、これまで同日中にバンコクで折り返していたのですが、これをムンバイまで延長運航。夜のうちにムンバイを往復して、翌朝朝一番にバンコクを出るGA861便に化けたうえでジャカルタに戻ってくるという運用です。

元々、GA861便はジャカルタを夕方に出るGA864便の折返し便でした。GA862便がムンバイへ延長運航する日にGA864便を飛ばしてしまうと、翌日のバンコクで機材がだぶつくことになります。これを避けるために、当該日のGA864便は運休し、デイリー運航から週4回運航に変更されています。

これまでと同じ運用機材数で新デスティネーションが開拓できる!という、巧い機材回しですが、他方でジャカルタ=バンコク間では運航便数が減少する結果になっています。同区間では供給座席数でタイ国際航空に大差を付けられているので、最早そこまで頑張る必要もないということなのかもしれません。

なお、routesonline.comの記事にはこんな付記がありました。

In Northern winter 1986 schedule, Garuda operated once weekly each on Jakarta – Singapore – Mumbai (Bombay) – Frankfurt, Jakarta – Singapore – Bangkok – Mumbai (Bombay) – Rome – Frankfurt and Jakarta – Singapore – Mumbai (Bombay) – Frankfurt routing, with Boeing 747 aircraft.

1986年といえば、開発独裁だったスハルト政権が我が世を謳歌していた頃。「国産の飛行機つくるぞー!」と意気高らかにメッサーシュミットから技術者を招聘し、あれこれ試したものの巧く行かなかった…そんな時代以来の路線復活だとのことです。

アジア通貨危機でガラガラポンされたインドネシアの国力が、往年のそれに達しつつあるのか。それとも新たな危機が近づいているのか、私には分かりませんが、こういう本筋に直接関係ない情報っていいですね。どこから仕入れているのかが気になる所。

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ガルーダインドネシア航空 バンコク=ムンバイ線の料金・使用機材

Expertflyer.comで確認したところ、早速運賃情報もファイルされていました。
バンコクムンバイ間の往復運賃、片道運賃は下記のような具合。

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同区間のフライトマイルは片道1,800マイルを超えます。東京香港間より遠いのですから、運賃本体部分でエコノミーUSD216~、ビジネスUSD554.00~という料金設定には値頃感があります。

とはいうものの、エアインディアやジェットエアウェイズといったインド系キャリアがエコノミー利用で往復USD60++というような投げ売りをしていることを考慮すると、そもそもアウェイ&週3便のガルーダが太刀打ちできるのかは甚だアヤシイ感じも。

使用機材は同社のリージョナル路線でお馴染みのB737-800です。ビジネスクラスはマレーシア航空のB737と大差ないシートなので、この距離を飛ぶのに魅力的とはいいがたい代物ですが、エコノミークラスのシートはなかなか秀逸。同社の長距離機材と同設計のものを積んでいるので、リージョナル便のエコノミークラスシートとしては、かなりハイスペックな部類に入ると思われます。

ga_737-800_cabin(画像出典 Flickr.com

ga_737-800_cabin2(画像出典 Flickr.com

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まさかの以遠権路線 ガルーダインドネシア航空 ジャカルタ〜バンコク〜ムンバイ線のまとめ

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インドネシアはインド人の影が薄い国。この地球上に13億人もいる彼らと絨毯屋やテーラー、カレー屋以外では殆ど遭遇しないことを念頭に置くと、そもそもこの路線にニーズがあるのか!と突っ込みたくなってしまいます。

恐らく、ガルーダの中の人も同じような考えを持っているのでしょう。機材の運用を調整することで、追加機材を投入せずに観測気球を上げてみる手法は、なかなかやるなという感じ。

ブランドコンセプトはどこか迷走している感が否めませんが、オペレーション担当の人々は結構やり手なのかもしれません。インドに行く必要が生じたときは、片道エコ・片道ビジで乗ってみたいものです(それまで路線自体が残っているといいけど!)

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